Japanese
English
特集 がんのリハビリテーション最前線
緩和ケア
Palliative care and rehabilitation
余宮 きのみ
1
Kinomi Yomiya
1
1埼玉県立がんセンター緩和ケア科
1Palliative Care Team and Palliative Care Unit, Saitama Cancer Center
キーワード:
緩和ケア
,
緩和リハビリテーション
,
維持的リハビリテーション
Keyword:
緩和ケア
,
緩和リハビリテーション
,
維持的リハビリテーション
pp.441-445
発行日 2008年5月10日
Published Date 2008/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101242
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はじめに
緩和ケアとリハビリテーションは,双方とも患者のQOL(quality of life)を高めることを目的とし,家族も含めたケアをチームで行うという点で共通している1).近年,がんの治療の進歩により生存率が向上するにつれて,がんの全ての病期においてQOLの向上を目的とした医学的リハビリテーションの必要性が高まっている.それに伴い,全病期における緩和ケアの必要性も注目されている.
Dietz2)による「がんのリハビリテーションの分類」をみても,予防的・回復的・維持的(supportive)・緩和的(palliative)リハビリテーションと,全病期においてリハビリテーションが果たすべき役割があることがわかるが,比較的早期の機能回復的リハビリテーションの研究に比べ,維持的・緩和的リハビリテーションの研究はいまだ少ないのが現状である.そこで本稿では,主に進行期・終末期がんのリハビリテーション,すなわち維持的・緩和的リハビリテーション(以下,緩和リハビリテーション)について述べる.
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