Letter to Editor
頭部外傷後およびくも膜下出血後に合併する下垂体機能低下症について
西 美和
1
1広島赤十字・原爆病院小児科
pp.305-307
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101214
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
最近,欧米では頭部外傷(traumatic brain injury;TBI)後や,くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage;SAH)後の下垂体機能低下症が高頻度に存在することが注目されているが1-5),日本では認知不十分である.2000~2007年の文献検索から1,137例のTBI,SAH患者が集計され,TBIの約30%,SAHの約50%に下垂体機能低下症が報告されている1).本誌35巻10号の増大特集「リハビリテーション医学2007―最近10年の動向とエビデンス」には,下垂体機能低下症のことは記載されていない.
TBI,SAHでの下垂体機能低下症の原因として,視床下部―下垂体(茎)部位の出血,梗塞,乏血,壊死,脳圧亢進や脳浮腫による圧迫,手術による障害,下垂体茎断裂などが考えられている1-6).
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.