講座 図解病態のしくみ 内分泌代謝疾患・3
下垂体前葉機能低下症
石川 三衛
1
,
斉藤 寿一
1
,
葛谷 健
1
1自治医科大学・内分泌代謝科
pp.518-524
発行日 1986年3月10日
Published Date 1986/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220281
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下垂体前葉ホルモンには,性腺刺激ホルモンfollicle stimulating hormone(FSH),luteinizinghormone(LH),成長ホルモンgrowth hormone(GH),甲状腺刺激ホルモンthyroid stimulating-hormone(TSH),副腎皮質刺激ホルモンadreno-corticotropic hormone(ACTH)およびプロラクチンprolactin(PRL)がある.これらのホルモンの一部あるいはすべてが,種々の原因により後天性に分泌不全に陥った病態が下垂体前葉機能低下症である.また明らかな器質的病変を有しないで1つのホルモンのみが欠損する症例もある.一般的にこれはホルモン単独欠損症とよばれるが,広義にはやはり下垂体前葉機能低下症のカテゴリーに入るものである.本稿では下垂体前葉機能低下症について解説する.
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