Japanese
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実践講座 神経筋の電気診断5
針筋電図検査の実際―神経疾患,筋疾患
Practical aspects of needle electromyography for neuromuscular disorders.
園生 雅弘
1
Masahiro Sonoo
1
1帝京大学医学部神経内科
1Department of Neurology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
同芯針筋電図検査
,
レベル診断
,
安静時活動
,
動員パターン
Keyword:
同芯針筋電図検査
,
レベル診断
,
安静時活動
,
動員パターン
pp.463-469
発行日 2003年5月10日
Published Date 2003/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100767
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針筋電図検査を行う目的
針筋電図(同芯針筋電図;CNEMG)検査はかなり痛い検査法なので,ただ何となく行うのではなく,適応を十分に考える,すなわち,何を知りたくて針筋電図を行うのかを明確にしたうえで,施行すべきである.針筋電図検査の目的としては以下のものが挙げられる1).
1.レベル診断
筋力低下や筋萎縮の原因が,神経原性(=下位運動ニューロンの障害)か,筋原性(=筋線維そのものの障害)かの鑑別は,針筋電図検査でわかることとして最も有名である.これに加えて,錐体路もしくはさらに高次の障害(=ヒステリーなど),すなわち,中枢性の筋力低下も針筋電図で診断できることは,あまり知られていないが,実は重要である2).一般に急性疾患では中枢性と神経原性の鑑別が〔急性ミエロパチーvs Guillain-Barrѐ症候群(GBS),皮質梗塞vs頸椎症・単ニューロパチーなど〕,亜急性・慢性疾患においては神経原性と筋原性の鑑別が〔脊髄性筋萎縮症vs筋ジストロフィー,筋萎縮性側索硬化症(ALS)・ニューロパチーvs遠位型ミオパチー・封入体筋炎〕問題となるケースが多い.
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