Japanese
English
特集 物理療法のエビデンスとトピックス
褥瘡に対する物理療法
Physical agents for pressure ulcer healing.
杉元 雅晴
1
,
前重 伯壮
2
Masaharu Sugimoto
1
,
Noriaki Maeshige
2
1神戸大学大学院保健学研究科
2栄宏会土井病院
1Department of Community Health Sciences, Kobe University Graduate School of Health Sciences
2Department of Rehabilitation, Eikokai Doi Hospital
キーワード:
褥瘡
,
電気刺激療法
,
水治療法
,
光線療法
,
陰圧閉鎖療法
,
高圧酸素療法
,
超音波療法
Keyword:
褥瘡
,
電気刺激療法
,
水治療法
,
光線療法
,
陰圧閉鎖療法
,
高圧酸素療法
,
超音波療法
pp.338-346
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102032
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はじめに
欧米では,褥瘡への物理療法の効果に関する研究を実施しており,無作為化比較試験(RCT)も多く行われている.RCTの有無などで研究の信頼性や妥当性が評価され,PubMedやCochrane Libraryなどにエビデンスの高い研究が日々登録されてきている.物理療法には,①電気刺激療法,②超音波療法,③光線療法,④水治療法(拍動性洗浄と吸引療法を含む),⑤陰圧閉鎖療法,⑥高圧酸素療法,がある.科学的根拠に基づいた物理療法を駆使することにより,逸脱した治癒過程を自然治癒過程に軌道修正させることが重要である(図1).
本稿では,日本褥瘡学会の褥瘡予防・管理ガイドラインに沿って,物理療法のエビデンスとともに治癒メカニズムを説明し,物理療法の実践方法と設定条件を述べる.さらに,物理療法を褥瘡の治療手段として活用するための課題について述べる.
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