Japanese
English
症例報告
手関節固定装具を用いた舟状骨骨折の保存的治療
Treatment of scaphoid fractures with a removable brace.
齋藤 篤
1
Atsushi Saito
1
1さいとう整形外科
1Saito Seikeigeka
キーワード:
手舟状骨骨折
,
手関節固定装具
,
保存的治療
Keyword:
手舟状骨骨折
,
手関節固定装具
,
保存的治療
pp.1075-1078
発行日 2006年11月10日
Published Date 2006/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100413
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はじめに
舟状骨骨折は手根骨骨折のなかで最も頻度の多い骨折である.従来,新鮮舟状骨骨折は,近位部の骨折を除き,遠位および腰部の骨折は約9割が保存的治療で骨癒合が得られるとされている1,2).しかし,1984年,画期的screwがHerbertらにより開発され,適応が広がり,新鮮例に対する観血的整復内固定が推奨されてきた2,3).最近,Diasら4)は,新鮮例に対する治療で偽関節の危険性を初期に予測することは困難であることから,機能的ギプス固定による保存的治療を推奨し,限定された症例にのみ手術的療法を選択すべきであると報告している.
ギプス固定による保存的治療は長期に及ぶため,継続して術後のリハビリテーションが要求される.われわれは今回,初期ギプス固定後に,取り外し可能な手関節固定装具を継続して装着し治療を行い,満足すべき結果を得たので報告する.
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