Japanese
English
特集 スポーツ障害
診断・治療・リハビリテーション
足
Rehabilitation for the foot disorders.
大関 覚
1
,
飛永 敬志
2
Satoru Ozeki
1
,
Takashi Tobinaga
2
1獨協医科大学越谷病院整形外科
2獨協医科大学越谷病院リハビリテーション部
1Department of Orthopedic Surgery, Dokkyo University Koshigaya Hospital
2Department of Rehabilitation, Dokkyo University Koshigaya Hospital
キーワード:
足関節不安定性
,
腱障害
,
骨軟骨病変
Keyword:
足関節不安定性
,
腱障害
,
骨軟骨病変
pp.853-860
発行日 2006年9月10日
Published Date 2006/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100374
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足関節新鮮外側靱帯損傷
1.診 断
足部のスポーツ外傷ではもっとも多い疾患で,グラウンドのくぼみで足を取られたり,試合中に他選手の足の上に着地して足部を内返して受傷することが多く,不全断裂などの軽症例から,前距腓靱帯の単独断裂,踵腓靱帯損傷の合併例,さらに後距腓靱帯や三角靱帯,脛腓靱帯,骨間距踵靱帯の断裂を伴う重症な脱臼例まで多彩である.重症例では受傷時に,「バリッ」という靱帯の断裂感を感じ,直後に接地困難となることが多い.
靱帯実質部断裂は断裂形態により,GradeⅠ:不全断裂,GradeⅡ:部分断裂,GradeⅢ:完全断裂,と分類される.受傷現場で適切な初期治療が行われず数時間ほど経過すると著明な腫脹と皮下出血をきたす.触診では,外果前方の前距腓靱帯,踵腓靱帯の起始部やそれぞれの停止部,足根洞や,三角靱帯の内果起始部に圧痛を認めることが多い.足部を20°底屈位として軽く前方引き出しテストを行い,不安定性の程度を確認する.外果前方に母指を当てて足部を回外内旋するとGradeⅢの症例では前方に亜脱臼してくる距骨滑車を触れることができる(図1)4).
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