Japanese
English
講座 膠原病最前線 2
抗リン脂質抗体症候群と血栓症
Antiphospholipid syndrome and thrombosis.
渥美 達也
1
Tatsuya Atsumi
1
1北海道大学大学院医学研究科病態内科学講座第2内科
1Department of MedicineⅡ, Hokkaido University Graduate School of Medicine
キーワード:
抗リン脂質抗体
,
血栓症
,
妊娠合併症
,
抗カルジオリピン抗体
,
ループスアンチコアグラント
Keyword:
抗リン脂質抗体
,
血栓症
,
妊娠合併症
,
抗カルジオリピン抗体
,
ループスアンチコアグラント
pp.145-151
発行日 2005年2月10日
Published Date 2005/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100043
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抗リン脂質抗体症候群の概念
抗リン脂質抗体とは,リン脂質あるいはリン脂質結合蛋白を対応抗原とする自己抗体の総称である.抗リン脂質抗体と関連した臨床症状は多彩であるが,現在の抗リン脂質抗体症候群(APS)の概念は,自己免疫血栓症および自己免疫妊娠合併症であり,病原性自己抗体が引き起こす血栓性疾患,産科疾患という免疫学的,病因論的興味のみならず,獲得性血栓傾向の原因としては頻度の高い病態の一つとして認識され,臨床上,重要な位置を占めている.
APSは全身性エリテマトーデス(SLE)の一症状として発症する二次性APS,SLEに伴わず単独で発症する原発性APS,全身に急速に血栓が形成され臓器不全を伴う予後不良の劇症型APSに分類される.
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