寛解を目指す膠原病診療 早期診断と治療
抗リン脂質抗体症候群
渡邊 俊之
1
,
保田 晋助
1北海道大学 大学院医学研究科免疫・代謝内科学分野
キーワード:
Lupus Coagulation Inhibitor
,
Phosphatidylserines
,
Prothrombin
,
一次予防
,
血栓症
,
妊娠合併症
,
抗カルジオリピン抗体
,
抗リン脂質抗体
,
抗リン脂質抗体症候群
,
二次予防
,
Beta 2-Glycoprotein I
Keyword:
Pregnancy Complications
,
Prothrombin
,
Primary Prevention
,
Phosphatidylserines
,
Thrombosis
,
Lupus Coagulation Inhibitor
,
Antiphospholipid Syndrome
,
Antibodies, Antiphospholipid
,
Antibodies, Anticardiolipin
,
beta 2-Glycoprotein I
,
Secondary Prevention
pp.67-71
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013227264
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抗リン脂質抗体症候群は,抗リン脂質抗体に関連する自己免疫性血栓症および妊娠合併症と定義される.代表的な抗リン脂質抗体として,ループスアンチコアグラント,β2グリコプロテインI依存性抗カルジオリピン抗体,抗β2グリコプロテインI抗体,ホスファチジルセリン依存性抗プロトロンビン抗体があげられる.抗リン脂質抗体が血小板や単球,血管内皮細胞などの血栓形成に関連する細胞と結合し,血栓傾向を惹起させると考えられている.血栓症,妊娠合併症以外にも血小板減少,神経症状,網状皮斑など多彩な症状を呈する.動脈血栓症には抗血小板薬,静脈血栓症には抗凝固薬を用いる.妊娠合併症には低用量aspirinやheparinを使用する.
©Nankodo Co., Ltd., 2013