連載 画像評価—何を読み取る? どう活かす?・第12回【最終回】
集中治療室でのモニタリング
西原 浩真
1
,
岩田 健太郎
1
Hiromasa NISHIHARA
1
,
Kentaro IWATA
1
1神戸市立医療センター中央市民病院リハビリテーション技術部
pp.1379-1384
発行日 2022年12月15日
Published Date 2022/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202871
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症例情報 [患者]82歳男性.[現病歴]搬送時,意識障害を認め,バイタルサインは収縮期血圧(SBP)70mmHg,拡張期血圧(DBP)41mmHg,平均血圧(MAP)50mmHg,心拍数(HR)127bpm/分,酸素飽和度(SpO2)88%.細菌性腸炎による敗血症性ショックと診断され,集中治療室(ICU)へ入室した.ICU入室後,挿管下人工呼吸器管理,大量輸液,ノルアドレナリン持続投与開始となった.ICU入室2日目,MAPも安定し,リハビリテーションが開始となり,ICU入室3日目には離床を開始し,バイタルサインも問題なく意識レベル改善傾向であった.しかしその晩,体位変換を契機に再度ショックとなり,タコつぼ型心筋症と診断され,ドブタミンの持続投与開始となった.ICU入室4日目,腸炎による下痢が連日続いているものの,MAPも上昇し意識清明となり,今後は抜管をめざす方針になった.
患者の意識レベルも改善し,抜管は近そう.でも,いつ頃離床を始める? 早速リハビリテーションに訪れた担当理学療法士だが,敗血症性ショックの病態や治療がまったくわからず…….
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