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報告
慢性閉塞性肺疾患患者に対する外来呼吸リハビリテーションの有用性—2年以上の継続が及ぼす影響
Usefulness of outpatient respiratory rehabilitation for patients with chronic obstructive pulmonary disease: effects of continuation more than 2 years
仙石 敬史
1
,
佐藤 直樹
2
,
佐野 裕子
3
Takafumi SENGOKU
1
,
Naoki SATO
2
,
Yuko SANO
3
1医療法人社団仁明会齋藤病院リハビリテーション部
2東北医科薬科大学若林病院リハビリテーション科
3順天堂大学大学院医療看護学研究科臨床病態学分野リハビリテーション系
キーワード:
慢性閉塞性肺疾患
,
外来呼吸リハビリテーション
,
長期継続
Keyword:
慢性閉塞性肺疾患
,
外来呼吸リハビリテーション
,
長期継続
pp.113-118
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202559
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要旨 【目的】石巻地域COPDネットワーク登録患者のうち,当院外来呼吸リハビリテーションを2年以上継続した12例[対標準1秒量(% forced expiratory volume in one second:%FEV1)39.0±15.3%]に対し長期介入が及ぼす影響について調査することである.【方法】測定項目は体格指数,呼吸機能検査,運動機能評価の各項目とし,baseline,1年後,2年後,5年後の4群において後方視的に比較・分析した.【結果】増悪入院頻度は1回が2例,2回が1例,9例は一度も増悪入院せず経過した.全項目・群間で有意差はみられなかった.Six-minute walk distance,修正ボルグスケールの変化量は緩やかに悪化傾向を示した.呼吸機能,握力,体格指数は維持傾向であった.COPD Assessment Test totalスコアは2年まで改善傾向を示し,5年後にはbaselineより悪化傾向を示した.長崎大学呼吸日常生活活動息切れスケールは,症例ごとに増減しながらもbaselineを維持した.【結論】セルフマネジメントの不十分さや増悪を繰り返す慢性閉塞性肺疾患患者に対し,地域連携を基盤とした長期介入を行ったことで患者自身の行動変容を引き起こし,増悪入院や再入院の回避につながったと考えられた.
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