連載 理学療法のスタート—こうやってみよう,こう考えていこう・第1回【新連載】
「もうすぐ理学療法士,どうしよう?」「もうすぐ2年目! 早いなあ」でも大丈夫/体に触れるよ 動きましょう「合わせてともに」—介助・評価のコツ
永冨 史子
1
Fumiko NAGATOMI
1
1川崎医科大学総合医療センター
pp.100-104
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202555
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「新人さん」ではない指導者の方へ
COVID-19の蔓延により,臨床実習は大きく変化しました.COVID-19に伴う実習の制約は,学生が理学療法士へ,新人が理学療法士へ変貌する過程で大切なことは何かを振り返るきっかけになったとも言えます.
新人理学療法士の緊張と戸惑いの要因は,「技術的なこと」,「患者さんとの対話」,「自分で考えまとめる難しさ」,「既存のシナリオがない」などさまざまです.しかし臨床実習の機会や内容を,COVID-19の影響で変更させられてきた本人たちは,たっぷり実習体験をもつそれまでの新人と自分たちとの違いを実感することはできません.臨床現場での学びはきわめて重要で,体験量の差による何らかの影響があり得ますが,私たち現場指導者は,新人なら当然のことまで,「実習経験の差による」と捉えるかもしれません.
COVID-19は,今後も何らかの形で影響を及ぼし続けると予想され,指導側・現場にも順応と工夫が求められます.本連載は,入職1,2年目の新人理学療法士へ日常の臨床で出会うエピソードを提示し,そのおもしろさ・難しさ・ポイントを伝えたいと思い,企画しました.
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