Japanese
English
報告
肩甲骨引き寄せ距離と投球肘障害の関連
Relationship between scapular retraction distance and throwing elbow injuries
菅谷 力也
1,2
,
渡部 健太郎
2
,
倉品 渉
2
,
矢野 雄一郎
3
,
飯島 裕生
4
,
西頭 知宏
4
,
中島 寛大
4
,
笹沼 秀幸
3
,
中間 季雄
3
Rikiya SUGAYA
1,2
,
Kentaro WATANABE
2
,
Wataru KURASHINA
2
,
Yuichiro YANO
3
,
Yuki IIJIMA
4
,
Tomohiro SAITO
4
,
Hiroo NAKAJIMA
4
,
Hideyuki SASANUMA
3
,
Sueo NAKAMA
3
1株式会社エイジェックスポーツマネジメント トレーナー事業部
2とちぎメディカルセンターしもつがリハビリテーション科
3とちぎメディカルセンターしもつがスポーツ健康科
4自治医科大学附属病院整形外科
キーワード:
肩甲骨引き寄せ距離
,
投球肘障害
,
野球検診
Keyword:
肩甲骨引き寄せ距離
,
投球肘障害
,
野球検診
pp.1342-1345
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202122
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要旨 【目的】肩甲骨引き寄せ距離(scapular retraction distance:SRD)と,高校生野球選手の投球肘障害との関連について調査した.【方法】対象は野球肘検診に参加した高校生野球選手222名である.投球肘障害群と健常群の2群間に分け,アンケート調査とSRDおよび肩甲上腕関節2nd外旋(2nd external rotation:ER2)を比較検討した.SRDに関しては,receiver operating characteristics(ROC)曲線を用いて投球肘障害に対するカットオフ値を算出し,得られたカットオフ値をもとに2群間での投球肘障害の割合を比較した.【結果】投球肘障害群での平日練習時間,SRDは有意に高値であり,ER2では有意に低値であった(p<0.025,p<0.01,p<0.026).ROC曲線を用いた投球肘障害に対するSRDのカットオフ値は24.75cm,感度0.43,特異度0.76,AUC 0.63であった.カットオフ値以上の選手における投球肘障害の割合が有意に高かった(p<0.01).【結論】SRDは投球肘障害の予測因子である可能性が示唆された.
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