臨床のコツ・私の裏ワザ
第1背側コンパートメント症候群の評価をするコツ
岡村 俊
1
1文京学院大学保健医療技術学部
pp.812-813
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201632
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手指背側コンパートメント症候群
母指の腱鞘炎(ドケルバン病)は短母指伸筋腱と長母指外転筋が手関節の背側にある手背側第一コンパートメントを通るところに生じる腱鞘炎です.手の使い過ぎの人やスポーツ愛好家,指を多く使用する仕事の人に多いのが特徴です.現在ではスマートフォンやパソコンなどが普及し,症状を生じる方が多くみられます.評価は母指と一緒に手首を尺側に曲げることで疼痛を再現できます.治療方法の多くは注射やテーピング固定です.しかし母指の動きを制限し,日常生活を行うことは非常に難しいものです.そのため,評価・治療は母指以外の残り手指の機能を高め,手関節の過度な尺屈位が起きないようにすることを重要視しています.
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