特集 通院・通所における理学療法を再考する
中枢神経疾患における外来リハビリテーションの実際—理学療法実施と外来管理
土井 博文
1
Hirofumi Doi
1
1京都大原記念病院グループリハビリテーション部
キーワード:
通院リハビリテーション
,
外来管理
,
中枢神経疾患
Keyword:
通院リハビリテーション
,
外来管理
,
中枢神経疾患
pp.207-214
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200813
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はじめに
超高齢社会に入り社会保障給付費が112兆円(2014年度)を超えたわが国では,医療費削減を目的に医療保険で行う外来リハビリテーションの継続が制限されると同時に,介護保険で行うリハビリテーションサービスへの移行が強く進められている.そのため,脳血管障害や神経変性疾患など,いわゆる「脳血管疾患等リハビリテーション料」の対象となる中枢神経疾患の外来リハビリテーションの継続が難しくなっている.このため,再発リスクを抱え,進行性である中枢神経疾患患者に必要な支援が届かないケースも少なくない.
しかし,中枢神経疾患の維持期でも適応を選べば変化(機能改善)が期待できる練習プログラムが登場するなど,リハビリテーション技術は進歩しており,回復期以降の中枢神経疾患に対する外来リハビリテーションの必要性は確実に高まっている.そこで本稿では,御所南リハビリテーションクリニック(以下,当院)における中枢神経疾患の外来診療・リハビリテーション管理の取り組みを紹介し,「中枢神経疾患の外来リハビリテーション」の必要性について述べる.
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