入門講座 臨床に活かす理学療法研究・3
サンプルサイズから考える「統計」の基本
下井 俊典
1
Toshinori Shimoi
1
1国際医療福祉大学保健医療学部理学療法学科
キーワード:
サンプルサイズ
,
データ数
,
推測統計学
Keyword:
サンプルサイズ
,
データ数
,
推測統計学
pp.647-653
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200270
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はじめに
私事で恐縮なのですが,学生や大学院生,臨床家から研究に関して「どのくらいデータ数を集めればいいですか?」というご質問をいただく機会が少なくありません.実はこの質問,回答者泣かせの難問なのです.というのも,一概に「○個くらいデータを集めればいいよ」といえないところがあったり,データ数のことを考える前に検討しておかなければならないことがいろいろあるからです.でも逆に,なぜそう簡単にいい切れないのか,何をどうすればいいのか,について考えると,いわゆる「統計」のこと,さらには研究デザインまで理解することができるのです.
ですので,本稿ではこの「データ数をどのくらいにすればいいか」「サンプルサイズ※1をどの程度に設定するのか」という視点から「統計」と研究について考えていきたいと思います.
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