特集 大規模災害の支援・防災活動—大震災からの学び
大規模災害時の日本理学療法士協会としての支援体制と理学療法・士の役割
梶村 政司
1
Masaji Kajimura
1
1中国電力株式会社中電病院リハビリテーション科
キーワード:
災害リハビリテーション
,
大規模災害
,
大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会(Japan Rehabilitation Assistance Team:JRAT)
Keyword:
災害リハビリテーション
,
大規模災害
,
大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会(Japan Rehabilitation Assistance Team:JRAT)
pp.189-195
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200140
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はじめに
わが国では,自然災害といわれる「災害」を数多く経験し,今ようやくリハビリテーション専門職の体制が整備されているのか確認できる機会を迎えるに至った.
これまでリハビリテーション専門職による「大規模災害」とのかかわりは,阪神・淡路大震災時(1995年1月17日)であった.しかし,この災害ではリハビリテーション専門職のチームによる支援は行われていなかった.その後,16年を経て2011年3月11日に東日本大震災が発生した.それから早いもので4年が過ぎ,この間わが国で発生した「災害」はいくつニュースとして飛び込み,またどれほどの人が直接あるいは間接的に災害にかかわっただろうか.同時にその大震災後,日本国民の災害に対する意識は確実に高まり,国が公表する災害被害を想定(数値化)した内容に一喜一憂し,日常の話題には事欠かなくなってきている.
本稿では,全国的かつ多職種の団体で構成されたわが国初の災害リハビリテーション支援組織である大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会(Japan Rehabilitation Assistance Team:JRAT)を紹介する.また,「理学療法・士」に焦点をあて,普段から生活の視点をもつ重要性や,今後の課題を述べる.
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