とびら
「縁」は人を変える
逢坂 伸子
1
1大東市保健医療部地域保健課
pp.279
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106596
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行政に身を置き20余年となるが,その間に多くの人と出会い,さまざまな形での縁をもたせていただいた.その数は,臨床の理学療法士とは比べものにならない数だろう.私が出会う人々は,患者さんではなく住民である.療育施設,保育所,幼稚園,小・中・高校,作業所,障害者・高齢者施設,自治会館,デイサービスセンターなどなど,出会う施設もさまざまである.もちろん老人ホームなどの入所施設や自宅も出会いの場所である.
出会う人数だけでなく,かかわる期間も臨床とは比べものにならないほど長い.私が新人のころに小学校で出会った子どもさんは今では成人し,作業所で働いている.小学生のころには,プール授業の方法や掃除当番のやり方,自宅への訪問など,必要に応じてかかわっていた.その後の中学,高校,そして現在も作業所での作業姿勢や作業内容,作業所内での体操の方法などの相談が入るたびに出向いている.20年にもわたってかかわることは,今の臨床ではほぼないことであろう.
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