書評
―奈良 勲,鎌倉矩子(シリーズ監修)/岡田隆夫,長岡正範(執筆)―「《標準理学療法学・作業療法学専門基礎分野》生理学 第4版」
松波 謙一
1
1東京YMCA医療福祉専門学校作業療法学科
pp.82
発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106534
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生理学は,理学療法士,作業療法士にとって,解剖学とともに基礎医学の基幹となる科目である.しかし,高校を卒業したばかりの理学療法学科,作業療法学科の1年生にとっては,大変難しい科目となる.特に生理学は,解剖学と違って数式などがあるので,とりわけその感が強くなる.そのため,毎年,学期初めになると,1年生から「生理学の授業は難しくてわからない」と言われ続けてきた.
私は,岐阜大学医学部に在職中から13年間,近くの専門学校で理学療法学科,作業療法学科(および視能訓練士)の学生に対して,生理学の講義と実習を担当した.同じく名古屋大学でも,理学療法学科の学生に対して神経心理学を担当し,前頭前野の講義を受け持った.定年後は中部学院大学リハビリテーション学部の学部長を務める傍ら,理学療法学科の学生に生理学の講義と実習を教えてきた.そうしたなかで,それぞれレベルの異なった学生のためにどんな教科書を使ったらいいか,その都度,頭を悩ましてきた.
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