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編集後記
吉尾 雅春
pp.664
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106361
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今年2013年は大雪に始まり,西日本の歴史的に早い桜の開花と北日本の歴史的に遅い桜の開花があり,北海道では史上最も遅い降雪があり,そしてさらに平年よりも2週間ほど早い梅雨入り宣言があった途端に晴天続きで,各地で水不足が懸念されています.この地球はどうなっていくのでしょうか?
梅雨は北海道を除く地域でみられるものですが,西日本の梅雨と東日本の梅雨とは発生のメカニズムが違います.簡単に言うと,長江気団と熱帯モンスーン気団との衝突で西日本の前線が,オホーツク海気団と小笠原気団との衝突で東日本の前線ができ,それがつながって数千kmの梅雨前線になるのだそうです.梅雨前線の発生には南北に分かれる気団の一因になっているヒマラヤ山脈の存在が大きいのです.地球の営みは凄いですね.まさに生き物だと思います.その地球が今,息絶え絶えになっているのかもしれません.
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