Japanese
English
報告
ICFの概念に基づいた地域リハビリテーションの実践報告―SF-36とFIMからの検証
The practice of community rehabilitation based on the ICF concept.
池田 登顕
1
,
菊地 邦夫
1
,
小泉 勇樹
1
Takaaki Ikeda
1
1医療法人社団一白会菊地脳神経外科・整形外科
キーワード:
地域リハビリテーション
,
SF-36
,
通所リハビリテーション
,
FIM
,
QOL
Keyword:
地域リハビリテーション
,
SF-36
,
通所リハビリテーション
,
FIM
,
QOL
pp.553-559
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106327
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要旨:地域リハビリテーションでは,障害のある方々が,住み慣れた地域社会において,いかに自発的かつ能動的に行動できるように支援し,健やかで質の高い地域生活を送れるようにICFの概念に基づいたアプローチを行うかが重要となる.われわれの通所リハビリテーション施設では,ICFの概念に基づき,「心身機能や身体構造」や「活動」,「参加」に対するアプローチを行うとともに,各種行事などを組み入れ,利用者のQOLを高めるよう数年間取り組んだ.その効果を検証するために,FIMおよびSF-36の測定を,2010年12月から2011年12月までの1年間,継続して通所リハビリテーションを利用した21名(男性11名,女性10名,平均年齢73.2±10.3歳)に対して実施した.その結果,リハビリテーション前と1年後のFIMの測定値において差を認めなかったが(p=0.35),SF-36においては1年後の測定値が向上し差を認めた(p<0.05).そのことから,われわれのリハビリテーションアプローチによって,利用者の「心身機能や身体構造」は維持され,さらには,「活動・参加」を体験することによって,QOLの向上につながったのではないかと推察した.今後の課題としては,自宅内において,利用者がいかに自発的かつ能動的に活動できるように促すかであると考えている.
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