特集 臨床実習の課題と工夫
地域活動実習の方法と効果―弘前大学医療技術短期大学部理学療法学科の17年間の取り組みから
石川 玲
1
,
勘林 秀行
1
,
對馬 均
1
,
対馬 栄輝
1
,
長谷川 至
1
,
尾田 敦
1
,
金沢 善智
1
,
岩田 学
1
,
三浦 孝雄
1
Ishikawa Akira
1
1弘前大学医療技術短期大学部理学療法学科
pp.491-496
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105700
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1.はじめに
近年,理学療法士の直面する課題は,国の法制度上の改革や新しい施策により医療から保健福祉へとシフトしてきている1).その影響は理学療法教育にもみられ,平成元年の理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則改正では,医療を中心とした枠組みから保健福祉を含めた幅広い枠組みでの再構築が求められた.これを受けた形で,卒前教育における保健福祉領域での臨床実習の必要性が謳われるようになってきている2,3).
弘前大学医療技術短期大学部理学療法学科(以下,当学科)では昭和55年の学科創設以来,地域リハビリテーション活動(以下,地域活動)を正規のカリキュラムに取り入れ,積極的に取り組んできた4-11).本稿では,当学科における17年間の取り組みをもとに,在学中に地域活動を視野に入れた実習経験を積んでおくことの教育的意義と効果を明らかにするとともに,地域活動実習を進める上での留意点と課題について述べる.
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