ひろば
「気」になる話
高﨑 伸一郎
1
1恵山会丸山病院リハビリテーション科
pp.614
発行日 1998年8月15日
Published Date 1998/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105116
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長野で行われた冬季オリンピックが感動と新たな歴史の1ページを残して幕を下ろした.“気合”を入れて己の力を十分に発揮した選手もいれば,プレッシャーで“気後れ”し,自分の可能性を出し切れずに競技を終えたプレイヤーもいたようだ.“気持ち”がその人の運命に影響を及ぼす,それほどに“気”は人間にとって大切なものだといえよう.気合,気後れ,気……
「気」といえば,近く実施される医療法の改正と,それに伴い2000年4月より施行される公的介護保険という大きな時代の流れのなかを漂い始めようとしている我々にとって,「気」は将来の有り様を秘めたキーワードといえるかもしれない.なぜから,医療界の改革のなかで,医療およびその関連施設を利用する方々からの「人気」状況が,それら施設の将来に多大な影響を及ぼしてくることが考えられると同時に,そこで従事する私たちにとっても,「人気」=「医療職としての価値」という色合いが強くなってくると思われるからである.
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