とびら
先天性股関節脱臼治療の流れに思う
宮崎 泰
1
1心身障害児総合医療療育センター
pp.821
発行日 1995年12月15日
Published Date 1995/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104431
- 有料閲覧
- 文献概要
先日,私の勤めている心身障害児総合医療療育センターの坂口亮所長の「先天性股関節脱臼治療の流れ(過去・現在・未来)」と題する講義に参加した.坂口所長は,先天性股関節脱臼の治療には古代ギリシャのHippokrates以来の長い歴史があることを前置きして,
1)1895年頃にLorenzによって確立され,当時は絶賛された治療体系(整復―てこ作用による瞬間的な力による整復,固定―股関節90度屈曲・90度外転のLorenz第1肢位,後療法―固定後の拘縮除去)が,半世紀後の遠隔成績の発表では,骨頭変形や股関節痛による悲惨な機能障害を引き起こしていること,
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.