ひろば
学としての仕事/第5回アジア理学療法学会に参加して
伊藤 清仁
1
,
沼田 秀人
2
1照波園病院
2富山県厚生連滑川病院
pp.418
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104033
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高橋英夫の「偉大なる暗闇」を読んだ.一高のドイツ語教師,岩本禎の人物評であるが,この本は批評の在り方,学問の姿勢の何たるかを極めた本のようで,感心した.
人間の闇の部分に目を向け,人間の真実の姿を追求する姿勢は学問の姿ではないのか.柳田國男が「山の人生」で奇怪な歴史の中で,山に住む人物や,子どもの神隠しの現象を資料を駆使して論じた姿勢も学問の本来の在り方ではなかったか.闇の暗い部分に知性の光を当て,不思議な驚きの中に学問の目を入れていくことは,私たちの勉学の筋道に一筋の方法を示してはいないか.
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