ひろば
誰も書かなかった臨床実習学生の“潰し方”/夜学はドラマチック
浅田 和之
1
,
宇野 真成
2
1京都市身体障害者リハビリテーションセンター
2城東病院理学療法室
pp.67
発行日 1994年1月15日
Published Date 1994/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103924
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- 文献概要
まず実習が始まったら,指導者は寡黙であることが重要で,“相手は何を考えているのかわからない!”という不信感を醸成することは欠かせません.学生にもあまり話をさせないようにします.話すことでリラックスして,自分のペースを掴み始められると,厄介です.会話は少ないほど良いのです.
担当症例は,理学療法の本来の適応の無い症例が理想的です.多くの学生は患者さんに対して,“とにかく何かをしなければいけない!”と基本的にはすでにあせっているのですから,「特に理学療法の適応は無いと考えます.」などと勇気の要る言葉はまず出せません.でも当然,問題があるからこそ,行なうべきことは存在するわけですから,それが見付けられないと学生は,拘泥すべき事実を取り違え,どんどん墓穴を掘っていくのです.
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