クリニカル・ヒント
理学療法を楽しむコツ
伊藤 恭子
1
1藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
pp.431
発行日 1993年6月15日
Published Date 1993/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103775
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1.初めに
脳卒中後遺症の機能回復は発症後6か月くらいまでと言われており,リハビリテーション医療の早期開始の重要性は周知のとおりである.
筆者は理学療法士になって10年間,大学病院に勤務し種々の疾患の早期からの理学療法を経験した.しかし,脳卒中患者の場合,発症後数か月間の自然回復の経過の中で理学療法がはたしてどれくらい関与しているのかとつねに疑問をもち,理学療法の効果が実感できなかった.理学療法士になって数年の読者は当時の筆者と同じ疑問をもちながら,日々の忙しさに流されていないだろうか.臨床経験15年目にして,やっと理学療法の効果と楽しさが実感でき始めた今,経験から理学療法を楽しむ「コツ」を少し述べてみたい.
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