1ページ講座 くすりの知識・8
循環器系に作用する薬・3 末梢循環障害に用いるくすり
峯尾 喜好
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1静岡市立静岡病院理学診療科
pp.564
発行日 1991年8月15日
Published Date 1991/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103328
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末梢循環障害で理学療法と関係が深いものとしては,閉塞性動脈硬化症,急性動脈閉塞症,閉塞性血栓性動脈炎などの器質的動脈閉塞症,Raynaud症状や反射性ジストロフィーなどの機能的動脈閉塞症,血栓性静脈炎,静脈血栓症,リンパ管炎やリンパ水腫などの静脈・リンパ還流障害が列挙できる.末梢循環障害の治療としては,器質的動脈閉塞症では手術療法が主体に,機能的動脈閉塞症では薬物療法が主体的に行なわれているが,静脈・リンパ還流障害では手術や薬物に加えて体位変化,マッサージ,圧迫帯などリハビリテーションとかかわりの深い治療法が複合的に行なわれている.薬物療法では,①血栓溶解剤,②抗凝固剤,③抗血小板剤④末梢血管拡張剤,⑤神経作動性血管拡張剤,⑥ホルモン剤,⑦副腎皮質ステロイド,⑧抗生物質などが用いられる.以下に主な疾患の概説と治療法を述べる.
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