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現在,2004年1月7日,午後10時を少し回ったところです.今夜は七草粥をいただきました.暮れから正月にかけて暴飲暴食をした人たちにとって,意味のある食生活の知恵だと思います.ところで,今朝の札幌はこの冬一番の冷え込みで,-10度まで下がりました.しかし,全般的に今冬は暖冬のようで,街にはほとんど雪がありません.ホワイトイルミネーションも少々寂しい感じがします.そのような中,2月5日から始まる雪祭りの雪運びがいよいよ始まりましたが,雪集めに苦労されることでしょう.スキー場も滑走できる程度の雪はありますが,所々でブッシュが見え隠れしていると聞きます.やはり,季節にはその季節にふさわしい役者がそろわないと,祭りは始まりません.と,書きつつ窓の外に目をやりますと,にわかに雪が降ってきました.遅れていた役者が到着したのでしょうか.
さて,本号の特集では「難病の理学療法」を取り上げました.それぞれの疾病についての解明が十分なされておらず,その理学療法評価やアプローチも消極的な立場をとることが多いようです.また,疾病の進行あるいは加齢に伴い様々な問題を引き起こしてくることから,地域や全国の連携・支援システムが必須ですが,周知されてはいません.まず,高橋伸佳氏には神経難病の診断と治療に関する近年の進歩と課題について解説いただき,さらにそれらの支援事業について紹介していただきました.中林健一氏は機能的改善を諦めてしまいがちな多発性硬化症の特に痛みを中心とした二次障害に着目しながら,効果を上げるための理学療法評価と治療について言及しています.佐藤隆一氏には脊髄小脳変性症に対するチームアプローチを具体的に示していただきました.再発と寛解を繰り返しながら多臓器にわたる障害をもつ全身性エリテマトーデスの理学療法を堀享一氏に,筋萎縮性側索硬化症の中では比較的稀な偽多発性神経炎型の解説と理学療法の進め方について外山治人氏にお願いしました.正に難解な疾病と障害だけに,それぞれの論述に相当のボリュームを割いていただきましたが,これまでの難病に関する特集とはひと味違った内容になったと満足しています.入門講座「スポーツ理学療法」と講座「患者(家族)対応」はともに第2回目になります.淵岡聡氏には入門講座にふさわしく,たくさんの写真を使用して丁寧に解説していただいています.講座では理学療法現場を管理監督している渡辺京子先生のお姿が見えるような内容でした.ありがとうございました.
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