読者の声
「座談会 理学療法士によるヘルスプロモーションの実践」を読んで
小林 右介
pp.906-907
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101283
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ヘルスプロモーションの実践は喫緊の課題である
「座談会 理学療法士によるヘルスプロモーションの実践」(42巻7月号掲載)を非常に興味深く読みました.まさに,私にとって「これだ!!」と思える内容で,何度も読み返しています.われわれ理学療法士は障害に対するプロフェッションでありますが,障害予防に対してもプロフェッションであると思います.それは,人の身体を解剖学や運動学,生理学といった観点から個々に適切な評価と治療ができる唯一の職種だからです.しかし,「特定健診」への参入が当初は認められておらず,他職種に後れを取った感があります.これまで,われわれ理学療法士は,その専門性を社会に理解してもらうための努力をどれだけしてきたでしょうか.養成校の急増と年間の輩出人口の増加に伴い,社会における理学療法士という職業の正しい認識と,職域の拡大は必須です.また,わが国においては,2025年には高齢者人口がピークを迎え,ほぼ同時期に労働人口が現在と比べて1千万人以上も減少すると予測されています.労働人口のマンパワーが不足していく中では,ワンパワーの維持(労働障害の予防)が重要になってきます.これは協会を挙げて早急に進める必要がある事項だと確信しています.
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