PTワールドワイド
脊柱不安定性講演会とアメリカの徒手療法教育について
佐藤 友紀
1
1セントオーガスティン大学大学院日本校,セントオーガスティン大学
pp.514-517
発行日 2007年6月15日
Published Date 2007/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100971
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
脊柱不安定性講演会
2007年2月4日,首都大学東京において,アメリカより徒手療法の第一人者であるStanley V Paris氏(セントオーガスティン大学学長)をお招きし,セントオーガスティン大学大学院日本校と日本理学療法士協会の共催により,脊柱不安定性講演会が開催された.Paris氏はアメリカで徒手療法を発展させ,アメリカ理学療法協会を始め,多くの協会・学会より特別賞を受賞し,特別会員として表彰されてきた.特に,通常個々の講習会・個人を認定しないIFOMT(国際徒手療法連盟.個人・特定の講習会でIFOMTの名前を使用することを禁止している)から,徒手療法の世界では2人しかいないの個人会員の1人として,2000年に特別に認められた人物でもある(図1).70歳を迎える今日も,精力的に様々な場所で臨床の重要性を訴えるParis氏の講演を聞くため,400名を超える参加者が集まった.
近年,脊柱不安定性または不安定性に対するアプローチの1つとして安定性運動が注目されている.徒手療法というと,関節可動域制限に対する治療としてのモビリゼーション・マニピュレーションのみが注目されがちであるが,実際の現場では不安定性・可動性増大を隣接した部位に伴っていることも多い.したがって,常に可動域制限,不安定性・可動性増大という2つの相対する問題を意識して,患者に接することが望ましいと考える.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.