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文献抄録
脳卒中者のWhole-body Reachingによる動的バランス機能の測定
Whole-body reaching as a measure of dynamic balance in patients with stroke
鎌田 一葉
1
1いわてリハビリテーションセンター
pp.597
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100361
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目的:Whole-body Reaching(WBR)が脳卒中者の動的バランス機能の指標として,段階づけが可能で妥当なものとなりうるかどうか調査した.
方法:23名の脳卒中者で,初回の発症で移動が自立している者を対象とした.対象者のバランス機能を,WBR,椅子からの立ち上がり動作(sit-to-stand:STS),BBSによって評価した.各テストの実施はランダムに行った〔WBR:直立位を開始姿勢とし,両足部を圧計測システム上に10~15cm離して平行においた.リーチする目標をつま先から,身長の10%(距離1),および身長の30%(距離2)前方の床面に設置した.踵を離さず床上の目標にリーチし,上肢の力を用いずに開始姿勢に戻るよう教示した.各距離を3回ずつ計6回,ランダムに計測した.STS:足部をWBRと同様に設定し,膝の高さより1cm低い肘掛のない椅子から3回繰り返し実施した〕.圧センサーにより足圧中心(COP)の総軌跡長(COPE),最大前方移動距離(COPAP),最大側方移動距離(COPML),動作時間(MT)を算出し,変数とした.また,下肢荷重の非対称性(LS)を求め,これらの変数をWBRの距離1と2間で,対応のあるt検定を用いて比較した.また,WBRとSTS,WBRとBBSのスコアをピアソンの相関係数を用いてそれぞれの距離の相関関係を求めた.
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