理学療法の現場から
なろうと思うことに,どこまで近づけるか
渡邉 好孝
1
1医療法人松田会松田病院リハビリテーション科
pp.256
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100056
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「PTになれない者は,他のどんな職業人にもなれない.国家試験に落ちたらただの人」.こんな言葉がリハビリテーション(リハ)も理学療法も漠然としか知らなかった私を理学療法士(PT)という世界に導いてくれたのかもしれない.学生時代に出会った教員や実習指導者・先輩・同僚との出会いが素晴らしい体験となり,これは,自分だけではなく,これまで私を支えてくれた人達の人生をも幸せにしてくれる職業に違いないと考えたことを思い起こします.
高校生のときは,東京の青山にあるA大学に入って,将来ロックミュージシャンになることが夢でした.こんな私の思惑を知ってか知らずか,両親や知人より,「理学療法士は外国では医者と同等な地位があって,人に感謝される仕事.東北には未だ学校もないし将来学校ができれば教員にもなれるだろうし,職業選択としては有望だね」とか言われ,夢とのギャップに悶々としながらも,皆の巧い口車に乗せられ高知県まで行ってしまいました.
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