検査の作業手順を確立しよう 生化学検査・5
ビタミン類の検査—HPLCによるビタミンB1測定を中心に
石黒 紀昭
1
1(株)三菱化学ビーシーエル検査第5部特殊化学チーム
pp.380-384
発行日 1999年4月1日
Published Date 1999/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906615
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はじめに
現在,ビタミンの測定は蛍光法,高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography;HPLC),ラジオイムノアッセイ法(radioimmunoassay;RIA),化学発光免疫測定法(chemiluminescent immunoassay;CLIA),競合性蛋白結合分析法(competitive proteinbinding assay;CPBA)など,目的物質により種々の方法で行われている1,2).
本稿では,HPLCによるビタミンB1の測定を例にして,検査の作業手順の標準化について述べる.一般的に,衛生検査所の登録やCAP(College of American Pathologists)の認定取得に際しては,検査標準作業弄順書(standard operation procedure;SOP)や機器保守管理標準作業手順書(manual;ML)の配備と,手順書にのっとった検査を実施し,それを裏付ける証拠としての作業および品質記録の保持が求められる.HPLCなどの汎用分析機器による検査法では,機器の取り扱い,検体の前処理,データ処理などに検査員の経験やノウ・ハウに属する事項も多く含まれる.
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