技術講座 生化学
血中酵素・免疫グロブリン複合体の同定法
戸澤 辰雄
1
,
赤野 香子
2
1兵庫医科大学臨床病理学教室
2兵庫医科大学病院中央臨床検査部
pp.425-429
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906183
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新しい知見
酵素・免疫グロブリン複合体の検出法は多種考案されたが,原理は共通する.つまり,血清中の免疫グロブリンをクラスとタイプ別に分離し,酵素染色し,酵素活性の有無から判定する.免疫グロブリンの分離には主に抗血清を用いるが,その分離法の数だけ検出法がある.ここではアイソザイム電気泳動分析の技術があれば,簡単に迅速にできる方法,免疫向流電気泳動による検出法と,それで検出できない場合に選択する確実な方法,試験管内免疫混合法による検出法を平明に解説している.後の方法も簡単で,特に技術も要らないが,経済面から,まず前の方法を実施すべきである.前の方法でたいていの酵素・免疫グロブリン複合体を検出できる.
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