豆知識
pH値と共染
pp.835
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905906
- 有料閲覧
- 文献概要
染色液中でプラスに帯電したレーキは,塩基性色素と同じ挙動を示すと思われるが,塩基性色素のpHによる選択性は図のようである.
低いpH領域(2.5未満)では,リン酸基のあるDNAなどに富む核は染まるが,その他は染まらない.pH値が多少高くなるとカルボキシル基に富む部分も染まり,いわゆる共染となる.したがって,特定の部位を選択的に染めるには,染色液のpH値に注意する必要がある.弱酸領域では核・細胞質ともに染まり,共染となるが,pH値を低くすると,核のみが選択的に染色される.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.