絵で見る免疫学 基礎編・18
抗体の応用(3) イムノアッセイ法(その3)
高木 淳
1
,
玉井 一
2
,
隈 寛二
3
1ダイナボット(株)器機診断薬事業部
2栄光病院
3隈病院
pp.542-543
発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905828
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酸化と還元
われわれは食物(還元物質)を燃やしてエネルギーを得る.燃やすこととは酸化であり,食物から水素原子または電子を奪うことで,この奪った水素原子または電子が生体のエネルギーの源となる.電子のエネルギーは,モーターを回転させて仕事をするものと考えるとよい.
食物中のグルコースを酸化する酵素にグルコースオキシダーゼがある.酵素は構造的に鍵と鍵穴にたとえられる相補的な関係にある基質と反応する.グルコースオキシダーゼは基質であるグルコースをグルコン酸にし,アルカリフォスファターゼは基質から脱リン酸化する.これらの反応は基質から水素原子または電子を奪う酸化反応である.イムノアッセイの測定原理である化学的な発色や発光は酵素や過酸化水素,そして電気化学発光は,電子による酸化反応に基づいている.
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