絵で見る免疫学 基礎編・17
抗体の応用(2) イムノアッセイ法(その2)
高木 淳
1
,
玉井 一
2
,
隈 寛二
3
1ダイナボット(株)器機診断薬事業部
2栄光病院
3隈病院
pp.448-449
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905805
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イムノアッセイの主な手順は,(1)抗原抗体反応,(2)抗原抗体結合物(B)から未反応の標識リガンド(F)の分離,(3)抗原抗体結合物(B・F)の測定である.最初に標識物質としてラジオアイソトープが用いられたが,現在では主に酵素,蛍光物質や化学発光物質などが用いられている.B・Fは免疫グロブリンと抗原の結合物なので,抗原抗体反応後,反応液を濾紙電気泳動にかけると,未反応の標識シンスリンは原点にとどまるが,抗原抗体結合物は免疫グロブリンの位置に泳動するので,これからBとFの比を求めた(前号参照).次に,硫安やPEGによる免疫グロブリン分画法を応用した沈殿法や,また一次抗体(たとえば,抗インスリン抗体をモルモットで作製した場合はモルモット免疫グロブリンである)に対する二次抗体(抗モルモット免疫グロブリン抗体)を加え格子構造を形成させ,沈殿させる方法も用いられた.
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