技術講座 微生物
チール・ネールゼン染色とその評価
日暮 芳己
1
,
奥住 捷子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.251-255
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905750
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新しい知見
抗酸性染色法には加温染色のチール・セールゼン染色,冷式染色のキニヨン染色および蛍光法がある.前2者を用いた場合,結核菌は青色の背景に赤色の桿菌として染色され,蛍光法では黄橙色または赤橙色に染色される.チール・セールゼン染色およびキニヨン染色では抗酸菌以外の菌も染色され,結核菌以外のMycobacterium spp.,Nocardia spp. やCryptosporidium, Isosporaのシストなどが染色される.
結核菌は空気感染により感染が拡大するために,結核症の活動分類が従来のX線所見重視から結核菌検査の結果をさらに重要視するようになり,特に抗酸菌塗抹検査陽性患者の扱いは重要である.
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