オピニオン
検査室が生き残るために
東野 健一
1
1愛風病院
pp.102
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905722
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社会保障制度の両輪といえば,国民皆年金と国民皆保険である.国民皆保険制度は昭和36年に確立し,すべての国民を公的な医療保険制度で平等にカバーするという原則である.すなわち,国民がいつでも,どこでも,誰でも医療サービスを受けることができるすばらしい制度である.しかし,約40年経過して時代が変化し,少産少子・高齢化,老人医療費(65歳以下の5倍)の高騰などにより,この制度に歪みが生じてきた.
そこで1997年,医療保険制度を中心とした医療制度の抜本的改革に関する提案書が厚生省と,当時の与党3党から提案公表された.両案の内容は,ほぼ同じで,医療供給制度,薬価制度,診療報酬,高齢者医療制度の4つの見直しを行うことであった.そうした状況の中て,わが国の医療,病院経営は刻々と変化しつつあり,検査室を取り巻く環境にも変化が訪れようとしている.この変化を素早くキャッチすることが1つの生き残りの条件であると思う.
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