増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 3 血球形態検査
3.FAB分類
2)M0〜M7
阿南 建一
1
1国立都城病院研究検査科
pp.773-777
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905454
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AMLの病型と診断へのプロセス1〜4)
AMLはMDSとの鑑別が必要となるので,芽球の割合がポイントとなり,ANC(all nucleated bone marrow cells)とNEC(nonerythroid cells:bone marrow cells excluding erythroblasts)の規定が設けられた2).すなわち,ANCとは,全骨髄有核細胞から非造血細胞(リンパ球,形質細胞,肥満細胞,マクロファージ)を除外したものであり,さらに赤芽球を除外したものをNECとして扱い,最終的に芽球の算定よりAMLの診断を行う(図1).
また,“芽球”についてFABグループは,type I(クロマチン繊細,核小体明瞭,アズール顆粒やアウエル小体を認めず)とtype II(type Iに類似するが,少数のアズール顆粒,アウエル小体を認める)に分けて,それらは前骨髄球との鑑別が必要であると述べている.Bennett,Goasguenら(1991年)は,さらに“type IIIの芽球”を取り上げ,芽球に幅を持たせようとしている.FABグループでは公認されていないが,最近では文献などで記載を見るので,ここではそれを加味して述べることにする(表).
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