技術講座 血液
白血球ペルオキシダーゼ染色法
亀井 喜恵子
1
1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部血液検査室
pp.1489-1494
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543904033
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
新しい知見
ペルオキシダーゼ酵素,特にミエロペルオキシダーゼは,血液細胞の中でも骨髄系(顆粒球系)細胞の一次顆粒内(アズール顆粒)に多く存在するが,リンパ球系細胞には存在しない.急性白血病など形態的に鑑別の難しい芽球細胞の増殖する疾患では,ペルオキシダーゼ酵素の有無で細胞鑑別が容易になる場合が多い.現在,広く利用されている急性白血病の病型分類法の1つであるFAB分類では,芽球細胞のペルオキシダーゼ反応が3%以上陽性か否かで,骨髄性かリンパ芽球性かに分類する第一歩が始まる.したがって,ペルオキシダーゼ反応の結果は極めて重要な要素となる.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.