検査の作業手順を確立しよう 遺伝子検査・2
DNA診断
三浦 俊昭
1
,
玉造 滋
2
1ロシュ・ダイアグノスティックス(株) PCRビジネス部
2ロシュ・ダイアグノスティックス(株) PCR開発部
pp.1425-1432
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543904021
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はじめに
近年,遺伝子操作法を使用した臨床検査試薬が用いられるようになった.遺伝子操作法の進歩,自動化および簡便化は,一部の専門家にしか行えなかった手法を身近なものとした.本来の意味でのDNA診断とは,遺伝病の診断などに代表されるような,疾患の原因遺伝子の塩基配列を解析することによって診断を行うことを指すと思われがちだが,感染症の起因菌やウイルスなどの核酸をターゲットにして検出する診断法も,DNA診断の1つとして位置付けることができる.
本稿では現在,臨床応用されキット化が進んでいるPCR(polymerase chain reaction)法を用いた体外診断用キット(アンプリコア®)の抗酸菌およびC型肝炎ウイルスの定性検出キットを取り上げ,その操作手順を説明していきたい.現在は増幅以降の工程が全自動になっている機器もあるが,マニュアル操作が多い用手法のキットが最も基本になる.
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