技術講座 一般
尿試験紙検査法
鳥山 満
1
1獨協医科大学越谷病院臨床検査部
pp.1397-1404
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543904014
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新しい知見
尿定性試験紙における検出感度と濃度表示値のメーカー間差は,長年にわたり懸案となっていたにもかかわらず,いまだ解決に至っていない.しかし,最近,これを是正する動きが本格化してきた.1998年,わが国の臨床検査の標準を定める代表的機関である臨床検査標準協議会(Japan Committee for Clinical Laboratory Standards;JCCLS)は,尿定性・半定量試験紙の標準化を定める検討を常任委員会で決定し,「尿試験紙検討委員会」が発足した.目的は市販試験紙の検出感度,濃度表示値のメーカー間差を解消するためである.今回は臨床的意義の高い蛋白,ブドウ糖,潜血について検討し,指針する予定である.本委員会では,JCCLS加盟学会・団体および関連学会・団体の意見を参考にし,さらに世界の動向との整合性を高め,より臨床的に有用な検出感度,濃度表示値の設定とメーカー間の統一化を図る考えである(医学検査48:298-302,1999).
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