増刊号 緊急検査実践マニュアル
各論
1.生化学検査
13)妊娠反応 臨床編
中村 嘉宏
1
,
植田 嘉代子
1
,
尾崎 宏治
1
,
藤野 祐司
1
1大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
pp.756-757
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903849
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検査の意義と目的
妊娠の診断が主な目的である.無月経,不正性器出血,急性腹症,悪心などの症状から子宮外妊娠も含めた妊娠の可能性が疑われるときに検査する.一般に,妊娠の自覚のない妊娠患者も多く存在する.切迫流産,子宮外妊娠による不正性器出血を月経と誤って認識する患者もいるため,問診のみでは妊娠の可能性を否定しきれない場合がある.また,生殖可能年齢にある女性に,CT,消化管造影などのX線を用いる検査を施行するとき,抗癌剤などの催奇形性を有する薬剤を投与するときに,妊娠の可能性を除外するためにも有用である.それ以外には絨毛性疾患(絨毛癌,胞状奇胎など)のマーカー,切迫流産の予後判定に用いられる.
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