技術講座 病理
穿刺吸引細胞診による乳腺乳頭状病変の鑑別診断
石原 明徳
1
,
上森 昭
2
,
北村 隆司
3
1松阪中央総合病院臨床病理診療部
2松阪中央総合病院検査科
3昭和大学藤が丘病院病院病理科
pp.533-542
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903791
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新しい知見
乳腺穿刺吸引細胞診は,乳癌の増加に伴い,近年,急速に普及している検査法である.従来の細胞の読みが中心であった診断方法に加え,細胞出現パターンの解析や免疫組織化学的技法を駆使し,積極的に組織型を推定することによって診断精度が向上し,より詳しい検査情報を臨床に提供できるようになった.
乳腺疾患の組織診断において鑑別診断が難しいものの1つに乳頭状病変がある.細胞診でも鑑別診断が難しく,過小評価や過大評価になりやすい領域である.しかし,今日では細胞学的知見が蓄積され,精度の高い診断法が確立されつつある.
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