検査の作業手順を確立しよう 生化学検査・4
免疫電気泳動
野口 昌代
1
,
大竹 皓子
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.244-250
発行日 1999年3月1日
Published Date 1999/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903739
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はじめに
GraberとWilliamsの免疫電気泳動(immunoelectrophoresis;IEP)法は,寒天ゲルを支持体とする電気泳動法と,二次元平板免疫拡散法とを組み合わせた蛋白質の定性的な分析法である1,2)(図1).
この方法は,抗原抗体反応による特異性を利用して判別するため,電気泳動では同じ易動度の分画に含まれる複数成分を個別に同定できる特徴があり,沈降線の形状,増減を正常血清を対照として総合的に蛋白異常を判読する.特に,免疫グロブリン異常症の検索には不可欠の方法であり,monoclonal protein(M蛋白)の同定,型判定,尿中Bence Jones蛋白(BJP)の有無や,その型を判定するうえで重要な検査法である.
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