トピックス
レセプター異常症(小児科領域)
田原 卓浩
1
1国立大蔵病院小児科
pp.165-168
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903721
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はじめに
細胞が細胞外からの情報(シグナル)を認識して,その情報を細胞内へと伝える役割を担う蛋白質をレセプター(receptor,受容体)と総称している.
レセプターの概念が提唱されたのは,薬理学者のLangleyの時代(1878年)で,はるか昔のことであるが,その実体化へ向けての第一歩はクラーレの研究において薬物の結合する物質をreceptive substanceと呼んだことと考えられている1).そして,1960年代に放射性物質で標識されたリガンド(レセプターに結合する物質)の開発が契機となってレセプターが実体化され,レセプターの精製・遺伝子の分離・構造決定・機能の解明へとさまざまなレセプターに関する基礎的研究が進められ,次々に新たな事実が明らかにされつつある.
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