検査の作業手順を確立しよう 免疫化学(血清)検査・1
蛋白成分の定量検査—免疫比濁(比朧)法による免疫グロブリン,CRPの検査を中心に
森下 芳孝
1
1名古屋大学医学部附属病院検査部
pp.795-799
発行日 1998年8月1日
Published Date 1998/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903587
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
日常の臨床検査におけるIgG,IgA,IgMおよびCRP定量には,個々の蛋白(抗原)とその抗血清(または抗体を感作したラテックス粒子)との抗原抗体反応によって生成した抗原抗体複合物およびそれらの凝集塊(両者を合わせて複合物とする)に光を照射し,透過光の減少〔見かけ上の吸光度(吸光度とする)の増加〕の度合いを測定する免疫比濁法(turbidimetricimmunoassay;TIA法)やラテックス凝集比濁法(latexaggulutination immunoassay;LIA法),そして一定方向への散乱光強度を測定する免疫比朧法(nephelometric immunoassay;NIA法)が一般的に用いられている.
本稿では検体の採取から結果報告までの一連の作業(図1)の中で発生する問題点や対処法などを明確化し,検査を行ううえで知っていなければならない必要事項について述べる.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.