増刊号 感染症検査実践マニュアル
Ⅸ.微生物検査の精度管理
1.内部精度管理
菅原 和行
1
1長崎大学医学部附属病院検査部
pp.286-289
発行日 1996年6月15日
Published Date 1996/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902801
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■精度管理の目的
臨床細菌検査は,細菌の発育を基本としたバイオアッセイを骨格とし,検査全体の要の部分は,検査技師各人の経験と技術にゆだねられた作業や主観的判断で構成されているために,精度評価の判断が難しく,成績の精度維持・管理は技術的にも困難なことが多い.さらに,技術管理に関してはいまだにその手法を模索中というのが現状である.臨床細菌検査の日常業務内には,資材,環境,技術および偶発誤差など数多くの変動因子が含まれているため,精度管理の導入は必要不可欠である.
精度管理は大きく検査室内管理と検査室間管理とに分けられるが,本稿では検査室内管理の概要について述べてみたい.
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